東京都、神奈川県、大阪府
大都市を持つ地域がワーストの上位にランク!
乳がんは、その発生と増殖に際してホルモン(とくにエストロゲン)に依存することが他のがんに比べて際立った特徴であると知られ、わが国でも徐々に増加するとみられています。また、その死亡率も増加傾向を続けており、都道府県別に比較すると東京都や大阪府、神奈川県などの大都市部で高いことがわかります。これは都市部の食生活や、出生率をはじめとした種々の生活環境因子が影響していると考えられます。
乳がん死亡率と関連が深い環境因子としては、肉類や脂肪の摂取量が多いこと、初婚年齢が高齢であることや出産歴がないこと、さらに50歳代の肥満指数が高いことなどが挙げられます。これらの危険因子の多くは、個体のホルモン環境を変化させる可能性を持っています。高脂肪食などによる肥満は、エストロゲン産生能力をもつことが判明している脂肪細胞を増やすことになり、結局、ライフスタイルの西洋化が乳がん罹患率の増加につながっているのです。
乳がんの予防としては、まず高脂肪食を低脂肪食に変え、脂肪摂取量を総カロリーの20%以下に抑えることが大切です。また、大豆の多く含まれるイソフラボンに乳がん予防作用が期待されているほか、緑茶、ビタミンA、そして海草などもリスクを低下させることがわかっていますので、これらの食品を積極的に摂取することが望まれます。
さらに近年では、タモキシフェン、ラロキシフェンといった薬剤による予防も欧米を中心に注目を浴びています。数年のうちには、その効果や有用性が明らかになるでしょう。
医療法人豊仁会 三井病院
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